ソーラーパネルが家庭にもたらす恩恵は計り知れませんが、その性能を維持し続けるにはどうすれば良いのでしょうか?
実は、ソーラーパネルには寿命があり、何もしないと発電効率がどんどん下がってしまいます。
この記事では、ソーラーパネルの基本的な仕組みや、寿命に影響を及ぼす主な原因について解説します。
さらに、定期的なメンテナンスの方法や、出力保証、自然災害時の保険適用など、ソーラーパネルを長く、効率良く使用するための秘訣を紹介。
寿命の終わりが近づいたときの対処法も含め、ソーラーパネルの寿命を最大限に延ばす方法をチェックしていきましょう!
ソーラーパネルの概要
太陽光発電は、持続可能なエネルギー供給手段として広く注目されています。
ここでは、ソーラーパネルに関する基本的な情報について詳しく解説します。
ソーラーパネルの仕組みと構成
ソーラーパネルは、太陽からの光を電気に変換するためのツールです。
太陽光を受けるソーラーセル、そのセルを保護するフロンガラスで構成されています。
この構成によって、太陽の光を最大限に捉えることができ、効率よく電気エネルギーに変換されるようになっています。
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一般的なソーラーパネルの寿命
一般的なソーラーパネルの寿命は、約20年から30年と言われています。
どんなソーラーパネルでも、年数が経つごとに発電効率は低下しますが、高品質な製品になると、低下する割合が緩やかになっていきます。
ただし、ソーラーパネルの寿命は、使用環境などにも左右されるため、適切に扱ったり、専門家による定期的なメンテナンスをおこなったりすることが重要です。
ソーラーパネルの寿命に影響を与える3つの原因
ソーラーパネルの寿命は、以下のような原因によって、悪くなっていきます。
- 経年劣化
- 物理的破損
- 汚れによる劣化
それぞれ、確認していきましょう。
原因①経年劣化
ソーラーパネルの性能は、時間の経過とともに、自然と低下します。
一般的に、ソーラーパネルの寿命は約20〜30年とされていますが、これは適切な使用をして、メンテナンスを定期的におこなった場合です。
多くのメーカーは、20〜30年の出力保証をだしており、この期間内に最大出力の80%以下に低下したときは、交換や修理をおこなう保証をしています。
経年劣化の進行は避けられないものの、定期的なメンテナンスにより、その影響を抑えることが可能です。
原因②物理的破損
物理的破損は、ソーラーパネルの寿命に大きな影響を与えます。
ソーラーパネルは、強化ガラスで覆われているとはいえ、台風や強風による飛来物、野鳥の落とした石などによって、パネルが破損することがあります。
このような破損は、パネルの性能低下や故障の原因となり、場合によっては全体の発電効率が悪くなることも。
定期的な点検をすれば、破損をすぐに発見できるので、必要な修理や交換を早期におこなうことが可能です。
原因③汚れによる劣化
ソーラーパネルの表面が汚れると、太陽光を吸収する効率が下がり、発電量が減少します。
汚れの主な原因は、粉じん、枯れ葉や鳥の糞などです。
特に、鳥の糞は自然には落ちにくいので、定期的な清掃を心がけましょう。
また、汚れが長期間放置されると、太陽電池セルの局所的な過熱を引き起こす「ホットスポット」が発生することがあり、パネルの劣化や破損の原因となるケースもあります。
定期的な清掃とメンテナンスをおこなって、汚れによる劣化を防ぐことができれば、ソーラーパネルの寿命を延ばせます。
ソーラーパネルの定期メンテナンス方法
ソーラーパネルを定期的にメンテナンスすることは、寿命を延ばし、効率的な発電を維持するために不可欠です。
適切なメンテナンスをおこなうことで、ソーラーパネルは、メーカーの保証期間を超えても発電を続けることが可能になります。
定期的な視覚検査
太陽光パネルの表面を定期的にチェックし、汚れや落ち葉、その他の飛来物がないか確認します。
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また、強化ガラスの割れ、フレームの損傷、接続部の腐食など、物理的な破損がないかもチェックします。
清掃
太陽光パネルの表面が汚れている場合は、軟らかい布や、専用の清掃器具を使用して優しく清掃します。
高圧洗浄は、ソーラーパネルが破損する可能性があるので、使用しないほうが良いでしょう。
専門業者による点検
太陽光パネルシステム全体の点検を、定期的に専門業者へ依頼しましょう。
電気知識に乏しい素人は、サビや粉塵などのあきらかな汚れはチェックできても、電気的な部分までは確認できません。
専門業者に依頼することで、ソーラーパネルの状態だけでなく、配線やパワーコンディショナーなどの電気的な部分もチェックできます。
モニタリング
太陽光パネルの発電量をこまめに確認し、異常がないかチェックします。
発電量が予想よりも大幅に低下しているときは、何らかの問題が発生している可能性があります。
すぐに、専門業者による詳細な点検を依頼しましょう。
ソーラーパネルの保証と保険の活用
ソーラーパネルは、長期的なことを考えると、寿命やトラブルへの備えが重要です。
ここでは、ソーラーパネルの出力保証や自然災害時の保険について、詳しく解説していきます。
出力保証
「太陽光パネルの出力保証」とは、購入後のパフォーマンスを保証するものです。
多くのメーカーは、20〜30年の期間で、最大出力の一定割合(多くは90%以上)を保証しています。
保証期間内に出力が保証値を下回ったときは、メーカーの負担で修理や交換をおこなうことが可能です。
自然災害が起こったときの保険適用
自然災害による損傷は、ソーラーパネルの寿命に大きな影響を与えます。
そのため、台風、地震や豪雨などの自然災害から、ソーラーパネルを保護するための保険に加入することがおすすめです。
保険内容によっては、自然災害による物理的損傷だけでなく、損害による発電量の減少に対しても補償があるケースもあります。
また、第三者に対する損害賠償責任をカバーする保険もあり、太陽光パネルが原因で他人の財産に損害を与えた場合に保護を提供します。
保険内容をしっかり確認して、どの程度の保険が自分に必要なのかを確認しておきましょう。
ソーラーパネルの寿命がきたときはどうすれば良い?
ソーラーパネルの寿命が近づくと、発電効率は徐々に低下し、最終的には交換が必要です。
交換のタイミングは、発電効率の低下が顕著になったときや、ソーラーパネルが物理的に損傷し、修理不能になったときです。
部分的な交換は難しいので、パネル1枚の交換となる可能性が高いです。
保険適用であれば、無償で交換できる場合もあるので、まずは業者へ連絡するようにしましょう。
また、ソーラーパネルは、有害物質が含まれているので、産業廃棄物法に基づいて、適切に処理しなければいけません。
自分で処理施設に搬入することもできますが、破損や故障したソーラーパネルは、太陽光にあたれば発電することもあるので、感電する危険があります。
特別な理由がない限り、業者へ依頼することがおすすめです。
【まとめ】メンテナンスをしてソーラーパネルの寿命を長くしよう
ソーラーパネルの寿命は平均20〜30年とされていますが、適切なメンテナンスによって、寿命を延ばし、発電効率を最大限に保つことが可能です。
定期的な清掃でパネル表面の汚れを除去し、目視検査で物理的損傷やケーブルの破損などを、日頃からチェックしましょう。
また、年に1度は専門業者による点検を受け、発電量のモニタリングをおこない、異常を早期に発見することがおすすめです。
どのような機械でも同じことが言えますが、適切なメンテナンスや修理により、寿命は長持ちします。
ソーラーパネルも同じで、適切なメンテナンスによって、寿命を超えても高いパフォーマンスを発揮し続けることができます。