エネルギーの効率的な利用が、ますます重要視される現代、蓄電池は、家庭や企業におけるエネルギー管理の要となっています。
しかし、市場にはさまざまな蓄電池が存在し、どれを選べば良いのか迷うことも多いのでなないでしょうか。
この記事では、2024年の最新情報を元に、蓄電池の相場や選び方のポイントを詳しく解説します。
これから蓄電池の導入を検討している方、既に導入を考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。
蓄電池の重要性と普及の背景
蓄電池は、近年、太陽光発電とセットで注目を浴びるようになってきました。
その背景には、地震などによる災害の対策としてや、電気代の値上がりに対応すべく、多くの家庭が、蓄電池を取り入れる流れができています。
実は、蓄電池は家庭用のものだけでなく、スマートフォンやノートパソコンにも利用されており、最新の技術で常に良いものへと進化しています。
今後も、蓄電池の進化と普及率は、上昇していくことでしょう。
蓄電池の基本知識
そもそも『蓄電池』とは、一体どういったものなのでしょうか?
なんとなくイメージはできていても、どんな仕組みで電気を貯蔵することができるのか、あるいは、設置することで、どんなメリットがあるのか、知らない人もいるかもしれません。
ここでは、改めて蓄電池の仕組みやメリットについて、学んでみましょう。
蓄電池とは?
蓄電池とは、電気を充電、放電を繰り返しおこなうことができる装置のことを言います。
簡単な言葉に例えると、バッテリーといえば分かりやすいかもしれません。
スマートフォンも充電をし、使えばバッテリーがなくなってきます。
ここで充電をすることで、再度、電気を貯めて使うことができますよね?
このバッテリーも、蓄電池というわけです。
家庭用蓄電池では、太陽光発電などから得た電気を、蓄電池に貯蔵、放電ができるということになります。
蓄電池の主な用途と利点
蓄電池は、貯めた電気を使うことのできる装置なので、電気に関わることであれば、すべてに対応できることが大きなメリットになります。
さらに、近年の値上がりが目立つ電気代の節約にも貢献することができます。
実は、電気代は日中に比べて、夜間は安い価格で利用することが可能です。
この点を利用し、夜間に電力を貯蔵し、日中は、蓄電池の電気を利用することで、かなりの節約効果を得ることができます。
太陽光発電と掛けあわせることで、自家発電の電気を蓄え、消費することができれば、電気代が実質無料になるケースもあります。
また、災害時に停電となってしまった場合でも、蓄電池の電気を使用することができるので、防災対策としても取りいれられています。
2024年の蓄電池の相場
ここまで、蓄電池についての知識、メリットについて触れてきました。
蓄電池には、多くのメリットがあり、取り入れた方がいいことは分かっていただけたかと思いますが、やはり気になるのが『蓄電池の費用』です。
ここでは、2024年最新の『蓄電池の相場』について、ご紹介します。
蓄電池の種類によっても相場は異なりますので、まずは正しい相場を理解するようにしましょう。
相場の現状
蓄電池の相場としては、1kWhあたり、約18〜20万円と言われています。
一般的な蓄電池は、約10kWhが多いので、計算すると約180〜200万円が蓄電池の相場になります。
あとは性能や種類、販売元や用途によって金額が変動しますので、ざっくりとしたイメージで考えると良いでしょう。
家庭用と産業用の相場の違い
一般家庭で使う家庭用の蓄電池と、企業で使う産業用の蓄電池には、少しだけ違いがあります。
まず、家庭用蓄電池は、住宅に設置された太陽光発電で発電した電気を貯蔵する装置です。
容量としては、大きいもので15kWhがあり、大型容量の蓄電池も増えています。
平均価格は、180〜200万円ほどであり、平均寿命は、約15年と言われています。
産業用の蓄電池は、企業、工場や商業施設に設置される蓄電池のことを言います。
容量は、20kWh以上のものが多く、価格も数百万円〜1,000万円ほどと、高額になることが多いです。
その代わり、産業用蓄電池を導入することで、税制優遇などがあり、節税効果があるのが特徴になります。
蓄電池の種類と価格帯
ここでは、蓄電池の種類別の価格について、確認していきましょう。
単に蓄電池と言っても、細かく分類すれば多くの種類があります。
それぞれの特徴を踏まえながら、各蓄電池の相場について、しっかりと理解していきましょう。
①リチウムイオン電池
リチウムイオン電池は、ノートパソコンやスマートフォンなどに主に使用されている蓄電池です。
特徴としては、エネルギー密度が高く、急速な充放電が可能です。
寿命は、比較的長めですが、コスト面が少し高額になりやすいデメリットがあります。
リチウムイオン電池の蓄電池の相場は、1kWあたり15.5万円が目安です。
②鉛蓄電池
鉛蓄電池は、ガソリン車のエンジンを起動する為のバッテリーとして使用されています。
メリットは比較的安く、長持ちしやすいですが、他の蓄電池と比べて、エネルギー効率が低いというデメリットがあります。
鉛蓄電池の相場は、1kWあたり5万円が目安です。
③その他の種類
代表的な蓄電池は、リチウムイオン電池、鉛蓄電池の2種類となります。
その他の蓄電池としては、ニッケル水素電池、NAS電池、レドックスフロー電池などがあります。
それぞれ細かな違いがありますが、リチウムイオン電池か鉛蓄電池を選んでおけば、まず間違いはないでしょう。
蓄電池を選ぶ際の3つのポイント
実際に蓄電池を選ぶとき、みなさんはどんなことを意識していますか?
ここでは、蓄電池を選ぶときのポイントをまとめてみました。
以下を参考に、自分に合った蓄電池を選べるようにしましょう。
ポイント①容量と出力
蓄電池の容量と出力は、蓄電池の性能を表します。
どのくらい容量と出力が必要かは、各家庭によって異なりますので、各メーカーの参考をご確認のうえ、選ぶようにしましょう。
ポイント②寿命とサイクル数
蓄電池は、高価なものなので、使用できるサイクル数や寿命についても詳しく調べておきたいところです。
サイクル数とは、蓄電池の充電100%から0%になると1サイクルという数え方をしています。
何度繰り返し使えるかは、サイクル数を確認して判断することができます。
サイクル数が多くても、容量が少なければ意味がないので、どちらも合わせて確認するようにしましょう。
ポイント③保証とアフターサービス
長期間使うことになる蓄電池は、アフターサービスの充実度も気にしておきましょう。
基本的にメーカーの保証は、10年から15年が多いです。
追加料金を払うことで、保証期間を延長することもできますので、余裕がある方は、保証期間を延長した方がおすすめです。
おすすめの蓄電池メーカーと製品
ここでは、おすすめの蓄電池メーカーと、特徴や相場を含めて、いくつかご紹介したいと思います。
国内メーカー別に作成したので、自分にあった製品を選ぶようにしましょう。
国内メーカー 特徴 参考相場 ニチコン 国内トップの販売台数。蓄電性能が高く、幅広い要望に対応できる。 約60万円から450万円 シャープ 太陽光発電で有名なシャープ。家電製品も多く取り扱っており、電気の有効活用ができると定評がある。 約260万円から500万円 パナソニック ハイブリット型の蓄電池システム。保証期間が10年から15年と比較的長め。 約150万円から250万円
参考「蓄電池のシェア率が高い人気メーカーは?日本や世界でおすすめのメーカーと選び方を解説」
【 まとめ】それぞれの特徴を踏まえて相場に合った蓄電池を導入しよう!
蓄電池は、節電だけでなく、災害時にも役立つ製品ですが、決して気軽に買えるような値段ではありません。
蓄電池の種類やメーカーによって、特徴や相場が異なるので、購入前には必ず下調べをおこなうようにしなければなりません。
正しい仕組みや性能を理解して、快適な生活を送れるよう頑張りましょう。