近年、電気料金の高騰が続いており、家庭や企業の負担が増加しています。
この背景には、燃料価格の上昇や再生可能エネルギーの導入コスト、送電インフラの老朽化など、さまざまな要因が関係しています。
こうした状況を受け、政府は電気代の負担軽減を目的とした補助金制度を再開しました。
補助金の導入により、電気料金の上昇を抑え、消費者の負担を軽減することが期待されています。
しかし、実際にどれくらいの節約効果があるのか、どのような仕組みで補助金が適用されるのかを理解することが重要です。
ここでは、電気代高騰の背景や、政府が補助金を再開した理由、そして実際にどれほどの節約ができるのかを試算しながら、補助金の活用方法について詳しく解説します。
政府補助金 再開の仕組みをわかりやすく解説
電気料金の高騰が続く中、政府は家計や企業の負担を軽減するために電気・ガス料金負担軽減支援事業を再開しました。
この補助金制度は、電気やガスの使用量に応じた値引きを行い、急激な価格上昇による影響を抑えることを目的としています。
ここでは、電気料金補助の詳細、補助金の対象者と申請方法、ガス代補助との違いについて詳しく解説します。
①電気料金補助の詳細
今回の補助金制度では、一般家庭向けの低圧契約の場合、2025年1月および2月の使用分に対して1kWhあたり2.5円(税込)の補助が適用されます。
例えば、1ヶ月の電気使用量が400kWhの場合、月々の補助額は1,000円となります。
さらに、3月の使用分に関しては補助額が半減し、1kWhあたり1.3円(税込)となる予定です。
これにより、電気料金の負担軽減が段階的に実施され、家計への影響を抑えることが期待されています。
②補助金対象者と申請方法
この補助金制度は、全国の一般家庭や企業を対象に、自動的に適用される仕組みになっています。
そのため、利用者が個別に申請する必要はなく、電力会社や都市ガス会社を通じて自動的に補助が反映されることが特徴です。
補助金の対象者
- 一般家庭(低圧契約)
- 中小企業・法人(高圧契約)
- 一部の工場や大規模事業者(特別高圧契約)
申請方法
今回の補助制度では、契約者自身が特別な手続きをする必要はなく、契約中の電力会社が自動的に補助金を適用します。
ただし、契約している電力会社が補助対象事業者であるかどうかを確認することは重要です。
③ガス代補助との違いと光熱費全体への影響
今回の補助金は電気料金だけでなく、都市ガス料金にも適用されます。
ただし、補助の仕組みや単価は異なるため、電気とガスの両方を利用する家庭では、トータルの影響を考慮することが重要です。
ガス料金の補助内容
- 2025年1月および2月の使用分に対し、1㎥あたり10円(税込)の補助を実施
- 3月使用分の補助額は半減し、1㎥あたり5円(税込)
例えば、1ヶ月のガス使用量が35㎥の場合、月々の補助額は350円となります。
電気とガスを合わせた光熱費全体への影響
光熱費項目 1月・2月の補助 3月の補助 電気料金補助(1kWhあたり) 2.5円 1.3円 ガス料金補助(1㎥あたり) 10円 5円 電気使用量 400kWhの場合 1,000円の補助 520円の補助 ガス使用量 35㎥の場合 350円の補助 175円の補助 合計補助額 1,350円 695円
このように、電気とガスの補助を合わせると、1月・2月は約1,350円、3月は約695円の補助が適用されることになります。
政府補助金 再開で電気代はどれくらい安くなるのか?
政府は、電気料金の高騰に対応するため、2025年1月から3月までの期間、電気料金に対する補助金を再開しました。
この補助金は、家庭や企業の電気代負担を軽減することを目的としており、電気の使用量に応じて自動的に適用されます。
しかし、補助があっても電気料金が上がるケースもあり、地域や契約している電力会社によっては十分に受けられない可能性もあります。
ここでは、補助金による電気料金の変化や、補助が縮小する4月以降の影響について詳しく解説します。
①3月請求分の電気代は、8社で値上がりに
大手電力会社 3月請求分の電気代 前月比 北海道電力 8,854円 +21円 東北電力 8,119円 +39円 東京電力 8,218円 +44円 中部電力 7,968円 +54円 北陸電力 7,112円 +28円 関西電力 7,014円 ±0円 中国電力 7,757円 +36円 四国電力 7,864円 +26円 九州電力 6,921円 -2円 沖縄電力 8,857円 +44円
※平均的な使用量に基づく
参考「日本経済新聞:3月電気代、資源価格上昇で東電や中部電など8社値上げ」
大手電力10社は、3月請求分(2月使用分)の家庭向け電気料金を発表し、東京電力や中部電力を含む8社が値上げとなることが明らかになりました。
政府の補助により1kWhあたり2.5円の支援が行われていますが、LNG(液化天然ガス)や石炭の価格上昇が影響し、値上げが避けられない状況です。
平均的な使用量に基づくと、値上げとなる8社では前月と比べて21〜54円の値上げとなり、東京電力管内では8218円(44円増)となる見込みです。
九州電力は離島電力の制度により2円の値下げ、関西電力は前月と同額となります。
また、政府の補助は4月請求分(3月使用分)から1kWhあたり1.3円に縮小されるため、さらに300円程度の値上げ要因になると見込まれています。
政府の支援が継続しているものの、燃料費の上昇が続く限り、電気料金の値上がり傾向は今後も続く可能性があります。
②補助縮小で、4月請求分の電気料金は10社で値上がりに
大手電力会社 4月請求分の電気代 前月比 北海道電力 9,155円 +301円 東北電力 8,485円 +366円 東京電力 8,595円 +377円 中部電力 8,379円 +411円 北陸電力 7,406円 +294円 関西電力 7,326円 +312円 中国電力 8,103円 +346円 四国電力 8,197円 +333円 九州電力 7,223円 +302円 沖縄電力 9,232円 +375円
※平均的な使用量に基づく
参考「Yahoo!ニュース:電気とガス代、全社値上がり 3月使用分、補助金の縮小で」
4月の電気料金請求分では、補助額が半減し、10社が値上げを予定しているため、多くの家庭で電気料金の負担が増加する可能性があります。
補助金適用額の変化
- 2025年1月・2月使用分:1kWhあたり2.5円の補助
- 2025年3月使用分:1kWhあたり1.3円の補助(半減)
- 2025年4月以降:補助終了予定
これにより、例えば400kWhを使用する家庭では、
1月・2月の補助額は 1,000円(400kWh × 2.5円)
3月の補助額は 520円(400kWh × 1.3円)となり、 4月以降は補助がなくなるため、その分の負担が直接電気料金に反映されます。
補助が縮小することで、4月以降は多くの地域で電気料金の負担が増加することが予想されるため、早めの対策が必要です。
③補助金があっても地域によっては高くなる場合も
今回の補助金によって一時的に電気料金の負担が軽減されましたが、地域や契約している電力会社によっては、補助があっても電気料金が高くなるケースもあります。
電気料金が上がる要因
- 燃料費調整額の上昇
発電に必要な燃料費が高騰すると、電力会社はそのコストを電気料金に転嫁するため、補助金が適用されても価格上昇が避けられない場合がある。
- 地域ごとの料金体系の違い
地域によって電気料金の計算方法や基本料金が異なるため、補助金の恩恵を十分に受けられない地域も存在する。
- 大手電力会社と新電力の料金差
大手電力会社の料金が値上がりしても、新電力会社の契約内容によってはより安く利用できる場合があるが、一部の新電力では料金改定が頻繁に行われるため注意が必要。
このように、補助金が適用されたとしても、地域や契約内容によっては電気代が以前よりも高くなる可能性があるため、電気料金プランの見直しが必要です。
政府補助金 再開がない場合、電気代削減のためにできること3つ
政府の電気料金補助金は一時的な対策にすぎず、補助が終了すれば電気代の負担が再び増加する可能性があります。
特に、燃料費調整額の上昇や再生可能エネルギー賦課金の影響により、今後も電気料金が値上がりする可能性が高いため、長期的な電気代削減対策を考えることが重要です。
ここでは、補助金がなくても電気代を抑えるためにできる対策について詳しく解説します。
①契約している電力会社の料金プランを見直す
電気料金を削減するための最も基本的な方法は、現在契約している電力会社の料金プランを見直し、自分のライフスタイルに最適なプランを選ぶことです。
電力プランの見直しで電気代を削減
- 電力使用時間帯に合わせたプランを選ぶ
昼間の電力消費が多い家庭は昼間の電気料金が安いプラン、夜間に電気を多く使うオール電化家庭は夜間の電力単価が安いプランを選ぶことでコストを抑えられます。
- 電力会社を切り替える
地域の電力会社よりも新電力会社の方が安いプランを提供している場合があるため、複数の電力会社を比較してみるのも有効です。
- セット割やポイント還元を活用する
ガスとセットで契約すると割引が受けられるプランや、電気代の一部がポイント還元されるサービスを活用することで、実質的な負担を減らすことができます。
定期的に契約プランを見直し、自分に合った料金プランを選ぶことで、毎月の電気代を抑えることが可能です。
②省エネ家電やエコキュート導入でさらに電気代を削減
電気代を削減するためには、使用する電力量そのものを減らすことも重要です。
そのため、省エネ性能の高い家電を導入し、無駄な電力消費を抑えることが有効な対策になります。
省エネ家電を活用するメリット
- LED照明の導入
白熱電球に比べて消費電力が約80%削減できるため、照明の電気代を抑えることが可能。
- 高効率エアコンの使用
最新の省エネ型エアコンは、従来モデルに比べて電気代を抑えながら快適な温度調整が可能。
- インバーター搭載家電の活用
冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどのインバーター制御機能付き家電を選ぶことで、電力の消費量を最適化できる。
また、オール電化住宅の家庭では「エコキュート」の導入も有効です。
エコキュートは夜間の安い電力でお湯を沸かし、昼間に使用することで電気代を削減する仕組みになっており、特に電力消費が多い家庭におすすめです。
省エネ家電やエコキュートの導入により、長期的に電気代を削減し、エネルギー効率の良い生活を実現することが可能です。
③太陽光発電や蓄電池の導入で長期的に対策
電気料金の上昇に対抗するための最も効果的な方法の一つが、太陽光発電と蓄電池を活用し、自家消費を増やすことです。
太陽光発電のメリット
- 日中の電力を自家発電でまかなうことで、電力会社からの買電量を削減できる
- 余剰電力を売電することで、電気代の負担を軽減できる
- 再生可能エネルギーを活用することで、環境負荷を軽減できる
蓄電池を導入するメリット
- 昼間の余剰電力を蓄えて夜間に使用することで、買電量をさらに削減できる
- 電力料金が安い深夜に充電し、昼間に使用することでコストを最適化できる
- 停電時にも電力を確保できるため、防災対策としても有効
特に、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、電力会社に頼らない「エネルギー自給自足型」の生活を実現することが可能になります。
電気代削減シミュレーション
項目 太陽光発電なし 太陽光発電あり(5kW) 太陽光+蓄電池(10kWh) 年間電気代 約15万円 約9万円 約5万円 年間電気代削減額 なし 約6万円 約10万円
このように、太陽光発電と蓄電池を活用することで、年間約10万円の電気代削減が可能になります。
補助金がなくても、自家消費を増やすことで電気代の上昇リスクを抑えることができるため、長期的な対策として非常に有効です。
政府補助金に頼らず、太陽光発電や蓄電池の導入でさらに電気代を下げよう
政府の電気代補助金は一時的な対策であり、長期的に電気代の負担を軽減するには、自家消費の割合を増やすことが重要です。
そのため、太陽光発電や蓄電池を活用し、自家発電・自家消費を最大化することで、電気料金の上昇リスクを抑えることが可能になります。
ここでは、太陽光発電を導入するメリットと、電気代補助金に頼らず、太陽光発電の補助金を活用することでコスト削減を実現する方法について解説します。
①太陽光発電を活用して自家消費を増やすメリット
電気料金の削減を実現するためには、電力会社からの買電量を減らすことが重要です。
そのため、太陽光発電で発電した電力を自家消費することで、電気料金の削減効果を高めることが可能になります。
・電気料金削減の効果
自家消費を増やすことで、電力会社から購入する電力量を減らし、電気代を大幅に削減できます。
特に、電気料金の単価が1kWhあたり27円前後であるのに対し、売電価格は15円/kWh前後と低いため、売電するよりも自家消費したほうが経済的メリットが大きい場合があります。
・再エネ賦課金や電気料金の値上がりリスク回避
電力会社から購入する電気には再生可能エネルギー賦課金が含まれており、この負担額は年々増加しています。
また、電気料金そのものも上昇傾向にあるため、自家発電した電力を使うことで将来的なコスト増加を回避できるメリットがあります。
・停電時の電力確保(防災対策)
蓄電池を併用すれば、発電した電力を夜間や停電時にも活用でき、災害時の備えとしても有効です。
特に、停電時でも冷蔵庫や照明、通信機器などの最低限の電力を確保できるため、電力の自給率を高めることが可能です。
自家消費率を高めるための対策
- 蓄電池の導入(昼間の余剰電力を夜間に使用)
- エコキュートの活用(日中の電力でお湯を沸かし、夜間に利用)
- 電気自動車(EV)の充電(余剰電力をEVに充電し、夜間に使用)
②電気代補助金ではなく、太陽光発電補助金の活用でコスト削減
政府の電気料金補助金は短期間の支援に過ぎませんが、太陽光発電や蓄電池の導入には、長期的に活用できる補助金制度が用意されているため、これを活用することでコストを抑えながら自家消費を増やすことができます。
補助金は年度ごとに更新されるため、2025年度の詳細は2025年4月〜7月の間に国や自治体から発表される予定です。
補助金の申請には受付期間が設けられており、早めの情報収集と準備が重要になります。
現時点では、2024年の補助金情報を参考に、2025年度の補助金内容を予測し、活用に向けた準備を進めることが可能です。
太陽光発電・蓄電池向けの主な補助金
補助金名 補助金内容 対象条件 ZEH補助金(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス) 最大100万円 ZEH仕様の住宅向け DR補助金 1kWhあたり3~4万円 蓄電池の導入・VPPへの参加が条件 自治体の太陽光発電補助金 最大50万円
(自治体による)地域ごとの補助制度
国の補助金に加え、各自治体でも蓄電池導入を支援する補助金制度が実施されています。
補助額や条件は地域によって異なりますが、国の補助金と併用できるケースが多く、導入コストを大幅に削減できる可能性があります。
ただし、自治体ごとに受付期間や申請方法が異なるため、最新情報を確認し、適切に申請を行うことが重要です。
お住まいの地域で利用できる補助金があるかどうか、ぜひ一度確認してみてください。
太陽光発電や蓄電池を活用した電気代削減についてはご相談ください
電気料金の高騰が続く中、政府の電気料金補助金が再開され、一時的に電気代の負担が軽減されることになりました。
しかし、この補助金は一時的な措置に過ぎず、4月以降は補助額が縮小し、最終的には終了する予定です。
そのため、電気料金の負担を根本的に軽減するためには、補助金に頼らず、自家消費を増やす対策を講じることが重要です。
岡山電力では、お客様の電力使用状況やライフスタイルに応じた最適な太陽光発電・蓄電池導入プランをご提案し、補助金の活用についてもサポートしています。
「電気料金の負担を減らしたい」「最適な補助金制度を活用したい」「長期的に光熱費を削減したい」とお考えの方は、ぜひ岡山電力へご相談ください!
電気料金の高騰が続く中、電力の自給自足を実現し、電気代の上昇リスクに備えるための最適な選択を一緒に考えていきましょう。