太陽光発電は、再生可能エネルギーの中でも、特に注目されている技術です。
環境に優しく、長期的な運用で考えると、電気代の節約や売電による収入を得ることも可能であると考えられています。
しかし、実際に導入を検討するときには、いくつかの注意点があることをご存じでしょうか？
多くの人は、メリットばかりに気を取られてしまいがちですが、実はデメリットもかなり多くあり、人によっては、大きな損をしてしまうかもしれません。
この記事では、太陽光発電を導入する前に知っておくべき5つの理由について詳しく解説します。
これらのポイントを理解することで、太陽光発電があなたの家庭やビジネスに本当に適しているかどうかを判断する助けになるでしょう。
太陽光発電の現状と普及の背景
近年、太陽光発電を設置している家をよく見るようになってきました。
地球に優しい再生可能エネルギーの太陽光発電は、2012年から開始された『固定価格買取制度(FIT)』が開始されたことをきっかけに、一般家庭に普及するようになっています。
昔に比べ、普及率は高くなってきましたが、設置費用や管理費用、その他いろいろな部分で、コストがかかってしまうため、なかなか購入するまでに踏み切れない人も少なくありません。
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補助金によるサポートもありますが、いまいち元が取れるほど発電・節電・売電できるのか不鮮明であるという事実があります。
太陽光発電のメリットを振り返ろう！
太陽光発電は、1kWの設置容量で、年間約1,000kWhの発電をおこなうことができると言われています。
仮に4.5kW容量の太陽光発電を設置している場合、年間約4,500kWhの発電をおこなうことが可能です。
一般家庭の年間消費電力は、約4,300kWhと言われているので、あくまで計算上にはなりますが、ほぼすべての電力を太陽光発電で補うことができます。
また、使い切ることのできなかった電力は、電気会社などに売ることで、売電収益を得ることもできます。
売電収益は、固定価格買取制度(FIT)により、10年間は固定の買取金額で買い取ってくれるので、電気が余ってしまっても、無駄になることはありません。
また、蓄電池やポータブル電源などを利用することで、停電や災害時にも、非常電源として用いることが可能です。
この他にも、環境に良いエコな再生可能エネルギーであることや、断熱効果があるなど、多くのメリットが存在します。
太陽光発電は『やめたほうがいい』っていう話も・・。５つの理由を紹介！
多くのメリットがある太陽光発電ですが、実は『やめたほうがいい』という意見も少なくありません。
なぜ、賛成派と反対派に分かれてしまうのでしょうか？
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今回はメリットではなく、デメリットの方に焦点を当てて、詳しくご紹介します。
デメリット①初期費用の高さ
導入前に、どうしても気になってしまうのが、初期費用の高さです。
太陽光発電の初期費用は、約130万円前後と言われており、誰もが簡単に手が出せる物で貼りません。
実際に、どこに費用がかかるのか、詳しく見てみましょう。
項目 費用（1kWあたり） 太陽光パネル 14.5万円 パワコン 4.2万円 架台 2.1万円 その他の設備 0.2万円 工事費用 7.1万円 合計 28.1万円
参考「太陽光発電の初期費用は回収できないのか？何円で元が取れるのかシュミレーションで解説」
これは、太陽光発電の1kWあたりにかかる費用の参考となります。
一般的に、家庭用の太陽光発電だと、約5kW前後となりますので、約140万円の費用が必要です。
売電による収益で、太陽光発電に必要な費用は回収できると考えられていましたが、年々売電価格は低下しているので、プラスになるどころか、確実に回収できるかも不鮮明になっています。
デメリット②天候の影響
太陽光発電は、天候による影響を受けやすいです。
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雲が少なく、晴れた日は多く発電することができますが、逆に雨の日や、曇り空の場合は、ほとんど発電することができません。
1日の中で、時間帯に影響されるだけでなく、季節にも影響を受けてしまうので、安定的な発電を期待することは難しいとされています。
デメリット③メンテナンスの手間
長期間使用することになる太陽光発電は、必ず数回のメンテナンスが必要になってくるはずです。
太陽光パネルの劣化や、架台、屋根の補修など、さまざまな面で費用が必要になってしまうでしょう。
メンテナンスをせず、放置してしまうと、発火や故障に繋がるケースもあるので、定期的に業者に点検する必要があります。
太陽光発電が始まった当初は、メンテナンスが必要ないと言われていましたが、現在はメンテナンスも義務化されているので、考えを改める必要があります。
デメリット④環境への負荷
太陽光発電に使用されるソーラーパネルは、廃棄するのが少し難しいというデメリットがあります。
ソーラーパネルは、有害物質を含むものであることから、土壌や水源を汚染してしまうリスクがあるからです。
原則として、無料で廃棄することはできず、『産業廃棄物処分許可』を取得した専門の業者に、お金を支払って廃棄してもらわなければなりません。
廃棄する費用がかかるだけでなく、太陽光発電を導入した際に、政府からの補助金を使っている場合、使用した補助金の返金義務が発生してしまうリスクもあります。
これは、一定の年数に渡り、発電・売電を行うことを前提に補助金を交付しているからです。
補助金の規約を確認し、返金義務が発生しないかを確認してみましょう。
補助金を受けて設置した太陽光発電の廃棄時には、補助金をもらった自治体への申請が必要です。
一度設置してしまうと、やめるのが難しくなってしまうことは、必ず覚えておきましょう。
デメリット⑤政策の変動リスク
太陽光発電に関わる補助金の制度や、売電による電気の買取金額は、徐々に低下傾向にあります。
そもそも、売電単価は、太陽光発電の設置費用を目安に決められています。
太陽光発電の普及に伴い、多くの企業が、より安い太陽光発電を販売し始め、価格競争が起こるようになってきました。
全体的に、太陽光発電の設置費用が、価格競争により低下するとともに、売電単価も比例して下がってしまっているという状況です。
実際に、太陽光発電がスタートした2009年頃の売電単価は、約48円でしたが、2024年現在では、約16円になっています。
さらに、2025年には15円になることが決定されており、この先も低下していく見通しです。
FIT制度の固定買取期間は10年間となっており、この10年間が過ぎてしまうと、さらに売電単価は下がってしまいます。
この先、もっと政策が改悪される可能性を考えると、リスクがあると感じる方も多いでしょう。
【まとめ】太陽光発電はデメリットを理解してから設置しよう
太陽光発電は、大きなメリットがある反面、デメリットも多くあります。
特に、設置するときは補助金などのサポートがありますが、いざ廃棄しようと思うと、補助金を返金しなければならない事態になることもあります。
いつか、廃棄するときがくるかもしれないと考える場合は、今一度、考え直した方がいいかもしれません。
メリットばかりに捉われるのではなく、まずはデメリットをしっかりと理解して、家庭の助けとなるような太陽光発電の仕組みを作り上げましょう。
また、実際の設置する際は、施工業者に依頼する必要があります。
施工業者との打ち合わせなどで、デメリットやメリットをしっかり把握しておくと、より良い選択ができるので、その点も踏まえて、自分の中で整理をつけておきましょう。
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