環境に優しいエコライフを実現するためには、エネルギーの効率的な利用が鍵となります。
その中でも注目されているのが、エコキュートと太陽光発電の連携です。
エコキュートは、電気を使って効率的にお湯を沸かすことができる給湯システムであり、太陽光発電は、クリーンなエネルギー源として広く普及しています。
これらを組み合わせることで、より一層の省エネ効果とコスト削減ができることを知っていますか？
この記事では、エコキュートと太陽光発電の仕組みとそのメリットについて詳しく解説し、エコライフを実現するためのヒントをお伝えします。
エコキュートと太陽光発電の連携ってなに？
まず初めに、エコキュートと太陽光発電の連携について、どういったものなのか、詳しくご紹介します。
「連携」といっても、実際にどんな関係があるのか分からない方もいるのではないでしょうか？
エコキュート、太陽光発電、連携させる理由について、それぞれの基本情報と重要性について説明します。
エコキュートとは？
エコキュートは、簡単に説明すると「お湯を沸かす装置」のことを言います。
ヒートポンプ技術というものを利用して、空気中の熱を吸収して圧縮し、移動を可能にする技術を利用しています。
電気代が安くなる夜間電力を使って、タンク内の水を温め、お湯を貯蔵する仕組みです。
太陽光発電とは？
太陽光発電については、よく耳にしていると思います。
改めて、おさらいをしてみましょう。
太陽光発電とは、太陽の光から電気を作る発電のことを言います。
多くの発電方法の中でも、発電時に二酸化炭素を発生させない発電方法として注目されており、再生可能エネルギーの１つです。
太陽光で発電した電力を使うことで節電したり、売電による収益化もできることから、多くの家庭が太陽光発電を導入するようになっています。
エコキュートと太陽光発電を連携させる理由
ここでは、エコキュートと太陽光発電の連携について、確認していきましょう。
太陽光発電で発電した電気は、家庭用電力に変換することができるので、家の照明や家電などを稼働させることができます。
これは、電気で稼働しているエコキュートも同様です。
ここで言う、エコキュートと太陽光発電の連携とは、太陽光発電でエコキュートを稼働させることを言います。
一般的なエコキュートであれば、電力会社の電気を使って稼働するように配線が繋がっていますが、連携をさせると、太陽光とエコキュートで配線を繋ぐことができます。
つまり、太陽光で発電した電力のみでエコキュートを稼働させることができます。
エコキュートと太陽光発電を連携させる3つのメリット
エコキュートと太陽光発電の連携について、先ほど触れてみました。
連携を行うことで得られるメリットは、大きくまとめて3つに分けることができます。
それぞれのメリットについて、詳しくご紹介します。
メリット①余剰電力を無駄なく消費できる
太陽光で発電した電力は、すべてを自家消費できないことがあります。
あまってしまった電力を「余剰電力」といい、通常は売電する考えになりますが、太陽光発電を導入して10年が経過してしまうと、売電単価は、大きく下がってしまいます。
エコキュートと太陽光発電を連携させることができれば、余剰電力を無駄なく使用することができるので、売電単価が下がってしまった家庭には、大きな魅力であると言えるでしょう。
メリット②深夜電力を有効活用する
エコキュートはそもそも、深夜電力で稼働する仕組みです。
しかし、場合によっては、電気料金の高い時間帯で稼働せざるを得ない場合もあるでしょう。
このような時でも、太陽光発電と連携をさせていれば、効率的に節電効果を得ることができます。
メリット③停電時のバックアップ電源
災害などが発生し、停電となってしまったとしても、太陽光発電とエコキュートを連携させておけば、バックアップ用の電源として使用することができます。
連携がなければ、停電時にお湯を作ることができないため、非常時の対策としても取りいれる家庭が増えています。
ただし、条件がありますので、注意しましょう。
エコキュートを連携するときの３つのデメリットとその対策
エコキュートと太陽光発電を連携させることで、多くのメリットを得ることができますが、少なからずデメリットも存在します。
正しい知識と理解をしなければ、いざと言うときに困ってしまうこともあるでしょう。
注意点を理解し、それに対しての対策を考えてみましょう。
デメリット①初期投資コストが高い
連携をさせるのであれば、太陽光発電の導入が必須になります。
既に導入予定の家庭であれば、特に問題はありませんが、太陽光発電とエコキュート、どちらも高額なものになるので、まとまった資金が必要です。
デメリット②設置スペースの確保が必須
エコキュートの設置スペースだけでなく、太陽光発電の設置条件をクリアしている家庭でなければ利用することができません。
特に太陽光発電については、南側の日差しが良く、屋根の傾斜が30度前後でなければ、十分な発電ができない可能性があります。
デメリット③オール電化の場合、停電時に使用できなくなる
家がオール電化の場合、停電となってしまうと、エコキュートが稼働できなくなってしまうリスクがあります。
停電した場合、太陽光発電を自立運転に切り替えたとしても、使用できる電力は上限1,500Ｗです。
この電力では、エコキュートを十分に稼働させることができません。
ただし、蓄電池などがある家庭は、蓄電池の電気を使用することができます。
エコキュートと太陽光発電の連携があるメーカーは？
実際に、エコキュートと太陽光発電を連携させるには、どのメーカーを選べばいいのでしょうか？
メーカーによっては、そもそもエコキュートと太陽光発電の連携に対応していないところもあります。
今後、エコキュートと太陽光発電を連携させる可能性があるのであれば、必ず連携に対応しているメーカーを選択するようにしましょう。
ここでは、連携をしているメーカーの中で、代表的なメーカーを3つご紹介します。
①パナソニック
パナソニックには、「ソーラーチャージャー」が搭載されている機種が多くあります。
ソーラーチャージャーとは、太陽光発電の余剰電力を使用してお湯を沸かす機能のことを言います。
JP,J,N,C,W,S,NS,H,FP,F,LS,Lシリーズに搭載されているので、よく確認してみましょう。
②三菱
人工知能で、太陽光発電の発電量を予測する装置が搭載されています。
「お天気リンクAI」という機能は、太陽光発電の発電量を予測し、昼間、夜間それぞれのお湯の沸き上げ量の自動調整が可能です。
P,S,EX,Aシリーズに搭載されていますが、現在は、新規受注停止状態となっています。
③日立
専用アプリ「エコキュートアプリ」を使うことで、見守り機能や製品サポート、コンシェルジュ機能など、さまざまな面でサポートを受けることができます。
翌日の天気予報に合わせて、自動でお湯の設定をしてくれるので、誰でも簡単に使用することができます。
このエコキュートアプリは、日立専用のアプリなので、最大の特徴と言えるでしょう。
【要確認】同じメーカーでも一部機能がない機種がある
エコキュートと太陽光発電の連携ができるメーカーでも、機種によっては連携できないモデルも存在します。
対応しているメーカーだからといって、機種の詳細を確認しなければ後悔してしまうこともあるでしょう。
例を挙げて、表にしてみましたので、以下をご確認ください。
パナソニック ・B.Vシリーズ・HE-B56HQS・HE-V20HQS・HE-V20HQMS ・DFシリーズ（床暖房機能付き） 三菱 ・Aシリーズ（給湯専用、寒冷地向け） ・コンパクトエコキュート、エコキュートライト 日立 ・フルオート薄型タンク・BHP-FS46TH・BHP-FS37TH
参考「エコキュートは太陽光発電との連携がおすすめ！昼間の沸き増しで「電気の自給自足」をお手伝い」
以上のように、機種によっては連携に非対応なものがあります。
表の機種以外にも存在し、すべてを紹介するのは難しいですが、参考にしてみてください。
【まとめ】エコキュートと太陽光発電の連携で未来のエコライフを
エコキュートと太陽光発電の連携は、環境に優しいだけでなく、家庭のエネルギー効率を大幅に向上させ、コスト削減にもつながります。
この2つのシステムを組み合わせることで、持続可能なエコライフを実現することが可能です。
これからの時代を見据え、エコキュートと太陽光発電の導入を検討してみてはいかがでしょうか？
エコキュートと太陽光発電を連携させ、地球環境を守りながら、より快適で経済的な生活を送り、地球にやさしいエコライフを目指しましょう。
