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【2023年度版】太陽光発電の買取価格とその変動要因を徹底解説

公開日:
2023.11.29

太陽光発電は、自然エネルギーの中でも最も普及している発電方法の一つです。

しかし、太陽光発電の導入には、高い初期投資やメンテナンス費用がかかります。

そこで、国は太陽光発電を促進するために、固定価格買取制度(FIT)という仕組みを導入しました。

これは、太陽光発電で発電した電力を、一定期間一定の買取価格で電力会社が買い取るという制度です。

しかし、この買取価格は毎年見直されており、変動要因も多岐にわたります。本記事では、2023年度版の太陽光発電の買取価格とその変動要因について徹底解説します。

2023年度の太陽光発電の買取価格とは? 

太陽光発電の買取価格とは、電力会社が太陽光発電システムの所有者に支払う電気料金のことです。

2023年度の買取価格は、2022年度に比べてやや下がり、10kW未満の住宅用システムでは16円/kWh、10kW以上の産業用システムでは10円/kWhとなりました。

これは、太陽光発電システムの導入コストの低下や市場競争の激化などによるものです。

2023年度の買取価格と過去の価格の比較

太陽光発電の買取価格は、2012年度に導入された固定価格買取制度(FIT)以来、毎年見直されています。

FITでは、太陽光発電システムを設置した場合、20年間にわたって一定の価格で電力会社から買い取ってもらえるという仕組みです。

FITの目的は再生可能エネルギーの普及を促進することですが、買取価格は導入コストや市場状況などに応じて段階的に引き下げられてきました。

例えば、2015年度には35円/kWhだった住宅用システムの買取価格は、2023年度には16円/kWhまで下がっています。

一方、産業用システムの買取価格は、2015年度には29円/kWhだったものが、2023年度には10円/kWhまで下がりました。これらの数字からわかるように、太陽光発電の買取価格は、過去8年間で半分以上下がったといえるでしょう。

太陽光発電の買取価格を最大化するためのコツ

太陽光発電の買取価格を最大化するためには、いくつかのコツがあります。

具体的には、下記のようなものです。

①ブローカーではなく直接買い手に売却する

②高い売電実績を作る

③蓄電池を併用する

④適切なメンテナンスで発電量を最大に

⑤出力制御エリアに注意する

⑥補助金によっては売却ができないので注意

ひとつずつ見ていきましょう。

ブローカーではなく直接買い手に売却する

太陽光発電の買取価格は、売却する相手によって大きく変わります。

「ブローカー」と呼ばれる仲介業者を通すと、彼らの手数料やマージンがかかるため買取価格が下がります。

そのため、できるだけ直接買い手と交渉して売却することがおすすめです。

直接的な買い手とは、電力会社や地方自治体、企業などが挙げられます。インターネットや専門誌などで探すと良いでしょう。

高い売電実績を作る

太陽光発電の買取価格は、売電実績にも影響されます。

売電実績とは、過去にどれだけの電力を売却したかということです。

高い売電実績を持つ太陽光発電システムは、安定した収入源として評価されるため買取価格が高くなります。

そのため、できるだけ多くの電力を売却することが重要です。

ただし、売電実績は設置年数によっても変わります。

古い太陽光発電システムは劣化して発電量が低下するため、新しいものよりも買取価格が低くなる傾向があります。

蓄電池を併用する

太陽光発電の買取価格を最大化するためには、蓄電池を併用することも有効です。

蓄電池を使うことで、次のメリットがあります。

・需要と供給のバランスを調整できる

・夜間や曇天時などでも電力を売却できる

・停電時に自家消費できる

蓄電池は初期投資が高いですが、長期的に見れば買取価格の向上や節約効果で元が取れるでしょう。

適切なメンテナンスで発電量を最大に

太陽光発電の買取価格は、発電量に比例します。

発電量を最大にするためには、適切なメンテナンスが必要です。

具体的には、次のようなことを実践するのがオススメです。

・パネルの清掃

・配線や接続部の点検

・故障や異常の早期発見と修理

メンテナンスは定期的に行うことが望ましいですが、自分で行う場合は危険が伴うため、必ず安全に注意して行うようにしましょう。

また、専門業者であればより安全にメンテナンスを行ってもらえるため、できれば専門業者に依頼するのが望ましいです。

出力制御エリアに注意する

太陽光発電の買取価格を最大化するためには、出力制御エリアにも注意しましょう。

出力制御エリアとは、電力会社が電力の供給過剰を防ぐために、太陽光発電の出力を制限することができる地域のことです。

出力制御エリアに属する場合は、電力会社からの指示に従って出力を調整する必要があります。

出力制御エリアに属しているかどうかは、電力会社のホームページなどで確認できます。

補助金によっては売却ができないので注意

太陽光発電の買取価格を最大化するためには、補助金によっては売却ができないこともあるので注意しましょう補助金とは、国や地方自治体などから太陽光発電システムの設置費用の一部を支援してもらえる制度のことです。

場合によっては、補助金を受ける際に「一定期間内に売却してはいけない」という条件が付くことがあります。

その場合、どうしても期間内に売却したい時は補助金を返還しなければなりません。

そのため、補助金を受けた場合は、契約内容や期間をしっかり確認しておきましょう。

FIT制度と太陽光発電の買取価格の関係

ここからは、FIT制度と太陽光発電の買取価格の関係について解説していきます。

FIT制度は、太陽光発電の導入を考えている方はぜひ理解しておきたいポイントです。

FIT制度とは?

FIT制度とは、再生可能エネルギーの発電事業者に対して、一定期間一定の買取価格で電力を買い取ることを電力会社に義務付ける制度です。

この制度の目的は、再生可能エネルギーの普及と発展を促進するためです。太陽光発電も、このFIT制度の対象となる再生可能エネルギーの一つとなっています。

FIT制度の2023年度の変更点

FIT制度は、2023年度から大きく変更されます。主な変更点は以下の通りです。

・買取価格の設定方法の変更

現在は、発電コストに応じて政府が買取価格を決めていますが、2023年度からは、競争入札によって市場原理で買取価格が決まります。

・FIP入札は500kW以上に拡大

買取対象となる発電容量が変わります。現在は、1000KW以上の太陽光発電がFIP制度の対象ですが、2023年度からは、500KW以上の太陽光発電がFIP制度の対象になります。

・屋根設置区分が新設

これまでは既存の建築物に入札が免除されていましたが、2023年度からは新築の建築物も入札免除の対象になります。

卒FIT後の太陽光発電の買取価格の展望

卒FIT後は、太陽光発電の買取価格はどのようになるのでしょうか。

ここからは、今度の展望について解説していきます。

卒FIT後の買取価格の予測

卒FITとは、FIT制度の買取期間を終了したことを指す言葉です。

卒FIT後の太陽光発電の買取価格は、現在よりも大幅に下がると予測されています。

競争入札による買取価格は、供給と需要によって決まりますが、再生可能エネルギーの供給量が増加し続けていることから需要量に比べて過剰になっています。

そのため、買取価格は下降気味です。

また、卒FIT後は、電力会社に買い取りを義務付けられなくなるため、電力会社は自由に買取価格を設定できます。

その結果、卒FIT後の買取価格は、FIT制度時代よりも低くなる可能性が高いです。

新電力事業者との契約の魅力とは?

卒FIT後の太陽光発電事業者にとって、新電力事業者と契約することが有利な場合があります。

新電力事業者とは、従来の大手電力会社以外に参入した電力小売業者です。

新電力事業者は、再生可能エネルギーを積極的に導入しており、卒FIT後の太陽光発電事業者からも高い需要があります。

そのため、新電力事業者は、卒FIT後の太陽光発電事業者に対して電力会社よりも高い買取価格を提示することが可能です。

また、新電力事業者は、卒FIT後の太陽光発電事業者に対して、長期的な契約や柔軟な契約条件を提供することができます。

そのため、卒FIT後の太陽光発電事業者は、新電力事業者と契約することで、安定した収入を得ることができるでしょう。

買取価格の交渉ポイントと注意点

卒FIT後の太陽光発電では、買取価格の交渉において以下のポイントと注意点を押さえておく必要があります。

①自分の発電設備の特徴やメリットをアピールする

発電容量や発電効率、設備の状態や保守管理などを明確に伝えることで、買取価格を引き上げることができます。

②複数の電力事業者から見積もりを取る

競争入札によって買取価格は市場原理で決まりますが、電力事業者によって買取価格は異なります。

そのため、複数の電力事業者から見積もりを取ることで、最適な買取価格を選ぶことができます。

③契約期間や契約条件に注意する

卒FIT後の太陽光発電事業者は、買取価格だけでなく、契約期間や契約条件も重要な要素です。

例えば、契約期間が短い場合や契約条件が不利な場合は、将来的に買取価格が下がるリスクがあります。

そのため、契約期間や契約条件も十分に確認することが必要です。

④法律や規制の遵守に注意する

卒FIT後の太陽光発電事業者は、法律や規制を遵守することが求められます。

再生可能エネルギー証書制度や環境税などに関する法律や規制を理解し、適切に対応することが必要です。

太陽光発電システムの今後とその影響

太陽光発電システムは、再生可能エネルギーの中でも最も普及している技術の一つです。

しかし、太陽光発電システムの技術進化と買取価格の変化によって、今後の太陽光発電のビジネスモデルや社会的影響はどうなると予想されているのでしょうか?

技術進化と買取価格の相関

太陽光発電システムの技術進化は、主に太陽電池の効率向上やコスト低減によって日々進歩しています。

これにより、太陽光発電システムの導入コストは年々低下しています。

しかし、これと同時に、政府が設定する太陽光発電の買取価格も段階的に下げられています。

買取価格は、太陽光発電システムの導入を促進するためのインセンティブであり、技術進化に応じて適正な水準に調整される必要があるからです。

しかし、買取価格が下がりすぎると、太陽光発電システムの導入が減少し、再生可能エネルギーの普及率が低下する恐れがあります。

自家消費の増加とそのメリット

太陽光発電システムの導入者は、自家消費型のモデルに移行することで、買取価格の低下に対応できます。

「自家消費型」とは、太陽光発電で生成した電力を自分で使うことを意味します。

自家消費型のメリットは、以下の通りです。

①電力会社からの電気代を節約できる。

②売電価格に干渉しない

③電力会社からの供給停止や災害時にも自立的な電力供給が可能になる。

④過剰な電力を蓄電池や近隣と共有することで、地域社会や環境に貢献できる。

自家消費型のモデルは、太陽光発電システムを単なる収益源ではなく、ライフスタイルや価値観を反映したものにすることができます。

蓄電池の導入と買取価格への影響

自家消費型のモデルを実現するためには、蓄電池の導入が不可欠です。蓄電池は、太陽光発電で生成した電力を一時的に保存し、需要と供給を調整する役割を果たします。

蓄電池の導入には、次のようなメリットがあります。

①太陽光発電システムの自家消費率を高めることができる。

②夜間や曇天時にも太陽光発電で生成した電力を利用できるようになる。

③電力会社に売電する量を減らすことで、買取価格の低下の影響を緩和できる。

蓄電池の導入は、太陽光発電システムの経済性や安定性を向上させるだけでなく、電力システム全体の効率や柔軟性も高めることができます。

今後の太陽光発電の買取価格の展望まとめ

太陽光発電システムは、技術進化と買取価格の変化によって、今後も大きく変化していくでしょう。

買取価格の低下は、太陽光発電システムの導入者にとっては厳しい環境になりますが、自家消費型のモデルや蓄電池の導入によって、新たな価値や可能性を生み出すことができます。

太陽光発電システムは、再生可能エネルギーの代表格として、今後もエネルギー革命の牽引役を果たしていくことが予想されます。

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