太陽光発電の売電価格は年々下がっており、2025年の買取価格も2023年・2024年と同じぐらいで、約16円/kWh(10kW未満)となる見通しです。
かつては42円/kWhで買い取られていましたが、市場の成熟や政策の見直しにより、買取価格の低下は避けられない流れとなっています。
しかし、太陽光発電の価値がなくなったわけではありません。
電気代の増加が続くなかで、自家消費を増やすことで長期的なコスト削減が可能になります。
この記事では、売電価格の推移や今後の予測、損をしないための活用方法について詳しく解説します。
発電効率の高い太陽光パネルの選択や、自家消費を最大化する方法、卒FITになる電力会社の選択についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください!
2025年の太陽光発電の買取価格はいくら?
2025年の太陽光発電の買取価格(売電価格)推移は、16円/kWh(10kW未満)と予想されています。
これは、2023年・2024年の売電価格と同じ水準です。
ただし、10kW以上の設備では、9.2円/kWh(10kW以上50kW未満)、8.5円/kWh(50kW以上)と、大きさによって価格が変わります。
FIT(固定価格買取制度)に基づく売電価格は、年々下落しており、2012年には42円/kWhだったのに対し、10年以上で半分以下になりました。
太陽光発電の買取価格はなぜ下落しているのか?
太陽光発電の買取価格(売電)価格は、年々低下しており、その背景にはいくつかのデメリットがあります。
特に、太陽光パネルの設置コストの低下と再エネ賦課金の2つが大きな影響を与えています。
理由①太陽光パネルの設置コストの低下
太陽光パネルの設置コストは、この10年間で約50%も低下しました。
これは、技術革新と大幅生産によるコスト削減が功を奏した結果です。
以前は、太陽光パネルの材料となるシリコンの価格が高く、製造コストがかさんでいましたが、パネルの変換効率が向上したことで、同じ発電量を得るために必要な配慮が縮小し、コストパフォーマンスが改善されました。
さらに、社内での需要増加により、大手メーカーが競争を活性化させた結果、価格の低下が加速しています。
例えば、2000年代には1kWあたり50万円以上かかっていた設置コストが、現在では1kW程度20万円台まで下がるケースもあり、費用対効果がかなり良くなってきています。
理由②再エネ賦課金の抑制
太陽光発電の買取価格が下がったもう1つの大きな理由は、再エネ賦課金の抑制です。
FIT(固定価格買取制度)が導入された当初、電力会社が再生可能エネルギーを買う資金は、国民の電気料金に上乗せされる「再エネ賦課金」によって賄われていました。
2012年には1kWhあたり0.22円だった再エネ賦課金が、2023年度には3.45円まで上昇。
この増加によって電気代全体が上がるために、政府は国民の負担を軽減するために、売電価格を低下させる方向に舵を切りました。
また、2022年からはFITに代わる新制度として「FIP(フィード・イン・プレミアム)制度」が導入され、電力の市場価格を反映した形での買取が一部で始まっています。
これにより、発電事業者は市場価格の変動を抱えながら電力を売る必要があるため、買取価格の大幅低下が進む可能性があります。
今後の政策の影響により、太陽光発電の買取価格は下がり続けると予測されています。
今後の買取価格の推移予測
太陽光発電の買取価格(売電)価格は、今後も下落すると予測されています。
経済産業省の発表により、2025〜2027年度には11円/kWh、2030年度には8.5円/kWhになる可能性が高いとされています。
今後の買取価格の低下が予測される背景には、以下のような背景があります。
- 買取制度の終了とFIP制度への移行
FIT制度の価格は固定されていますが、FIP制度では市場価格に連動する仕組みになっています。これにより、電力の市場価格が安くなると売電価格も下がるため、将来的に買取価格はさらに低下する覚悟です。 - 太陽光発電の普及と市場の成熟化
再生可能エネルギーの導入が進み、太陽光発電の市場が成熟してきたことで、売電価格を高く維持する必要性が低くなってきています。また、規模の大きいメガ太陽光事業者が増加し、発電コストが抑えられることで、価格競争が活発化しています。 - 電力の市場価格の変動
売電価格は、電力市場の価格にも影響を受けます。 特に、電力の需要が減少するや再生可能エネルギーの供給が増加する時間帯には、市場価格が低下し、それに伴って売電価格も低下する可能性があります。
売電価格で損をしないための3つのポイント
売電価格が下がり続けているなか、太陽光発電を導入する際に重要なのは、「どのように電力を活用するか」です。
ここでは、売電価格の低下に対応するための3つのポイントを紹介します。
ポイント①効率の良い太陽光パネルを選ぶ
太陽光パネルの発電効率は、年々向上しており、変換効率の高いパネルを選ぶことで、より多くの電力を発電できます。
一般的に、太陽光パネルの変換効率は18%〜22%程度ですが、最新の高性能モデルでは23%を超える製品も登場しています。
発電効率が高いほど、同じくらいでも多くの電力を発生することができ、売電や自家消費の効果を最大化できます。
また、太陽光パネルのメーカーによって性能や耐久性の差があるため、以下の点に注意しましょう。
✅変換効率の高さ(少なくとも20%以上を目安に)
✅出力保証期間さ(25年以上の保証があるもの)
✅耐久性・メンテナンスのしやすさ(耐候性の高いモデル)
ポイント②自家消費をメインにする
売電価格が下がり、最も経済的にメリットが大きいのが自家消費を増やすことです。
電力会社から購入する電気料金は年々上昇しており、発電した電力を自分で使うことで、長期的に電気代を節約できます。
自家消費を増やすためのポイント
- 昼間に家電を使う(洗濯機・エアコン・食洗機などを昼に稼働する)
- 蓄電池を導入して夜間の電力を確保する
- 電気自動車(EV)と特典(EVに充電し、夜間に利用)
特に、蓄電池の導入は、自家消費の割合を大幅に増やせるため、売電価格の下落に左右されずに電気代を節約できます。
ポイント③売電価格の高い電力会社を選ぶ
FIT制度で決められた売電価格は10年間固定ですが、FIT終了後(卒FIT)には電力会社ごとに売電価格が異なります。
卒FIT後に電力を売るときは、購入価格の高い電力会社を選ぶことが重要です。
2024年時点の主要電力会社の卒FIT買取価格一覧
電力会社 | 卒FIT買取価格(円/kWh) |
国際 | 8.50円 |
関西電力 | 8.00円 |
中部電力 | 7.00〜12.00円 |
東北電力 | 9.00円 |
九州電力 | 7.00円 |
中国電力 | 7.15円 |
四国電力 | 7.00円 |
北海道電力 | 8.00円 |
このように、電力会社によって購入価格が異なるため、卒FIT後は複数の電力会社を比較して、かなり高く買って契約を選ぶようにしましょう。
まとめ
2025年の太陽光発電の買取価格は16円/kWh(10kW未満)と予想されています。
このような状況のなかで、太陽光発電を導入するときには、売電収入だけを頼るのではなく、自家消費をメインとした活用方法を検討することが重要です。
発電効率の高い太陽光パネルを選ぶことで、少ない割合でも多くの電力を発電し、自家消費の割合を増やすことが可能です。
また、蓄電池を併用する昼間の発電を夜間に活用し、さらに電気代を削減することができます。
さらに、卒FIT後の売電価格は電力会社によって異なるため、正しい契約先を選ぶことで、売電収入の減少を考慮することが可能です。
現段階では、売電価格の低下が進んでも、電気代の増加が予想されるため、太陽光発電の導入は経済的メリットの大きな選択肢となります。
自家消費を意識した使い方をすることで、長期的なコスト削減効果が得られるので、電気代でお悩みの方はぜひ導入してみてください。