近年、再生可能エネルギーの活用やエネルギー効率の向上が注目されており、その一環として家庭用蓄電池が注目を集めています。
しかし、初期費用が高いのではと考える方も多いはず。
そこで、国や自治体が提供する補助金制度を活用すれば、導入費用を大幅に抑えることが可能です。
また、政権交代により、今後の補助金が増加する可能性もあります。
ここでは、2024年10月時点で利用可能な太陽光発電の補助金について、国が提供する補助金と、自治体ごとの独自の補助金を徹底解説します。
家庭用蓄電池を導入したいけど初期費用に不安を感じている方、費用対効果を最大限に高めたい方にとって、必見の内容です。
家庭用蓄電池の国からの補助金は?
2024年10月現在は、国からの家庭用蓄電池関連の補助金は以下の3つです。
- ZEH補助金
- 子育てエコホーム支援事業
- DR補助金
それぞれ確認していきましょう。
ZEH補助金
補助金名 令和6年度「戸建住宅ZEH化等支援事業」 所官庁 経済産業省 資源エネルギー庁 環境省 対象者 ・新築住宅を建築
・購入する個人
・新築住宅の販売者となる法人対象となる住宅 ・ZEH
・Nearly ZEH(寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
・ZEH Oriented (都市部狭小地等の二階建以上及び多雪地域に限る)
・ZEH+
・Nearly ZEH+ (寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)補助額 ・ZEH:55万円/戸
・ZEH+:100万円/戸追加補助金 ・蓄電システム:上限20万円
・PVTシステム:65万円、80万円、90万円
(方式、パネル面積により異なる)
・液体集熱式太陽熱利用システム:12万円、15万円
(パネル面積により異なる)
・直交集成板(CLT):定額90万円
・地中熱ヒートポンプ-システム:定額90万円申請期間 2024年4月26日(金)~2025年1月7日(火)17:00
※予算額61億円に達し次第終了WEBサイト 「ZEH Web ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業」
ZEH補助金は、経済産業省 資源エネルギー庁 環境省が実施するものです。
ZEH補助金の対象で、PVTシステムパネルであれば、太陽光発電と蓄電池のセットで導入する際の補助金が適応される可能性があります。
PVTシステムパネルとは、太陽光発電と太陽熱利用の両方を同時に行うことができるハイブリッドな太陽エネルギーのことです。
子育てエコホーム支援事業
補助金名 2024年キャンペーン 子育てエコホーム支援事業 所官庁 国土交通省 対象者 ・エコホーム支援事業者と契約している方
・リフォームする方補助額 蓄電システム設置:6.4万/戸 対象機器 環境共創イニシアチブの登録機器 申請期間 2024年4月2日(火)~2024年12月31日(火)
※予算額400億に達し次第終了WEBサイト 「子育てエコホーム支援事業」
子育てエコホーム支援事業の補助金は、国土交通省が実施するものです。
リフォームをする際に、エコホーム設備を設置すると、子育てエコホーム支援事業の補助金が受け取れます。
DR補助金
補助金名 令和5年度補正 家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業 所官庁 一般社団法人 環境共創イニシアチブ 対象者 ・国内に住む個人で、対象設備の所有者であること
・補助対象の蓄電池を新規に導入すること
・DR契約を2026年3月31日まで継続すること補助額 蓄電システム:上限60万円
基準額:3.7万円/kWh補助率:1/3以内対象機器 環境共創イニシアチブの登録機器 申請期間 2024年3月14日(木)~2024年12月6日(金)
※予算額75億に達し次第終了WEBサイト 「令和5年度補正 家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業」
参考「令和5年度補正 家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業 公募情報」
DR(デマンドレスポンス)補助金は、一般社団法人 環境共創イニシアチブが実施するものです。
この補助金は、蓄電池の導入を促進し、電力の安定供給を支えるためのものです。
電力の需給バランスが重要な昨今、DR補助金を利用して蓄電池を導入することで、電力需給の調整に協力しつつ、電力費用の削減にもつながります。
補助金を使うと家庭用蓄電池はどれくらい安くなる?
一般家庭につけられる家庭用蓄電池は、5kW・8kWが多いです。
ここでは、5kW・8kWの家庭用蓄電池の設置費用が補助金を活用することで、どれくらい安くなるのか解説していきます。
また、家庭用蓄電池の補助金が一番多くもらえる都道府県として、東京都が挙げられます。
独自の補助制度が充実しており、特に新築住宅や省エネ住宅に対する支援が手厚いです。
そして、弊社で家庭用蓄電池の導入が多い地域の岡山県と香川県の補助金活用の事例も解説していきます。
- 東京都の5kW場合
- 東京都の8kW場合
- 岡山県の5kW場合
- 岡山県の8kW場合
- 香川県の5kW場合
- 香川県の8kW場合
それぞれ確認していきましょう。
東京都の5kW場合
設置費用:5kWの蓄電システムの設置費用は約150万円です。
補助金:DR補助金では、蓄電システムに対して1kWあたり3万7,000円の補助金が支給されます。(上限額60万円)
東京都では、蓄電システムに対して1kWhあたり19万円の補助金が支給されます。(上限額95万円)
新宿区の「新宿区省エネルギー及び創エネルギー機器等補助制度」により、1kWあたり1万円の補助が受けられます。(上限額10万円)
18万5,000円(DR補助金)+95万円(東京都)+5万円(新宿区)=118万5,000円
自己負担額:150万円(設置費用) – 118万5,000円(補助金) = 31万5,000円
東京都の8kW場合
設置費用:8kWの蓄電システムの設置費用は約210万円です。
補助金:DR補助金では、蓄電システムに対して1kWあたり3万7,000円の補助金が支給されます。(上限額60万円)
東京都では、蓄電システムに対して1kWhあたり19万円の補助金が支給されます。(上限額95万円)
世田谷区の「エコ住宅補助金」により、1kWあたり1万円の補助が受けられます。(上限額20万円)
29万6,000円(DR補助金)+95万円(東京都)+8万円(世田谷区)=132万6,000円
自己負担額:210万円(設置費用) – 132万6,000円(補助金) = 77万4,000円
岡山県の5kW場合
設置費用:5kWの蓄電システムの設置費用は約150万円です。
補助金:DR補助金では、蓄電システムに対して1kWあたり3万7,000円の補助金が支給されます。(上限額60万円)
西粟倉村の「低炭素なむらづくり推進施設設置補助金」により、本体価格の3分の1の補助金が受けられます。(上限12万円)
18万5,000円(DR補助金)+12万円(西粟倉村)=30万5,000円
自己負担額:150万円(設置費用) – 30万5,000円(補助金) = 119万5,000円
岡山県の8kW場合
設置費用:8kWの蓄電システムの設置費用は約210万円です。
補助金:DR補助金では、蓄電システムに対して1kWあたり3万7,000円の補助金が支給されます。(上限額60万円)
瀬戸内市の「瀬戸内市住宅用脱炭素推進設備導入補助金」により、設置費用の3分の1の補助金が受けられます。(上限額31万円)
29万6,000円(DR補助金)+31万円(瀬戸内市)=60万6,000円
自己負担額:210万円(設置費用) – 60万6,000円(補助金) = 149万4,000円
香川県の5kW場合
設置費用:5kWの蓄電システムの設置費用は約150万円です。
補助金:DR補助金では、蓄電システムに対して1kWあたり3万7,000円の補助金が支給されます。(上限額60万円)
香川県では、蓄電システムに対して補助対象経費の3分の1の補助金が支給されます。(上限額20万円)
琴平町の「琴平町住宅用太陽光発電システム等設置費補助」により、経費の3分の1の補助金が受けられます。(上限額10万円)
18万5,000円(DR補助金)+20万円(香川県)+10万円(宇多津町)=48万5,000円
自己負担額:150万円(設置費用) – 48万5,000円(補助金) = 101万5,000円
香川県の8kW場合
設置費用:8kWの蓄電システムの設置費用は約210万円です。
補助金:DR補助金では、蓄電システムに対して1kWあたり3万7,000円の補助金が支給されます。(上限額60万円)
香川県では、蓄電システムに対して補助対象経費の3分の1の補助金が支給されます。(上限額20万円)
まんのう町の「住宅用太陽光発電システム等設置費補助金」により、設備費の3分の1の補助金が受けられます。(上限額10万円)
29万6,000円(DR補助金)+20万円(香川県)+10万円(まんのう町)=59万6,000円
自己負担額:210万円(設置費用) – 59万6,000円(補助金) = 150万4,000円
※各補助金の申請には諸条件があります。詳細はお問い合わせください。
家庭用蓄電池の国が実施していた補助金一覧
ここでは、過去に国が実施していた家庭用蓄電池関連の補助金について解説していきます。
- 地域型住宅グリーン化事業
- 次世代HEMS補助金
- 災害時に活用可能な家庭用蓄電システム導入促進事業費補助金
それぞれ確認していきましょう。
地域型住宅グリーン化事業
所官庁 国土交通省 補助金名 令和5年度 地域型住宅グリーン化事業
(認定長期優良住宅、ZEH・Nearly ZEH、認定低炭素住宅、
ZEH Oriented)支援対象 地域の中小工務店のグループの下で行われる省エネ性能に優れた
木造住宅の新築。補助金額 限度額:140万円/戸 対象期間 令和5年度:2023年6月2日(金)で終了
令和6年度:未定WEBサイト 地域型住宅グリーン化事業
次世代HEMS補助金
所官庁 経済産業省 補助金名 次世代HEMS実証事業 支援対象 新築住宅を建築する個人 補助金額 限度額:112万円/戸 対象期間 令和5年度:2023年11月10日(金)で終了
令和6年度:未定WEBサイト 【経産省戸建ZEH】令和5年度 ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス
実証事業
災害時に活用可能な家庭用蓄電システム導入促進事業費補助金
所官庁 一般社団法人 環境共創イニシアチブ 補助金名 災害時に活用可能な家庭用蓄電システム導入促進事業費補助金 支援対象 ・太陽光発電システム10kW未満の設備と併用している家庭用蓄電
システムであること。
・グリーンモードに切り替えができること。補助金額 限度額:60万円 対象期間 2020年11月30日(月)で終了
令和6年度:未定WEBサイト 平成31年度「災害時に活用可能な家庭用蓄電システム
導入促進事業費補助金」
家庭用蓄電池の補助金についてご相談ください!
家庭用蓄電池は、再生可能エネルギーの代表的な選択肢として、日本でも多くの家庭や企業で導入が進んでいます。
しかし、導入する際には「できるだけコストを抑えたい」という方も多いのではないでしょうか。
そこで、国や地方自治体が提供する補助金をうまく活用し、導入コストを削減することが賢い選択です。
地方自治体が支給している補助金が貰える可能性があるため、ご自身が該当するかどうか確認しておくと良いでしょう。
当社では、補助金のサポートが充実しており、経験豊富なスタッフが、あなたに最適な導入プランをご提案し、家庭用蓄電システムの魅力を最大限に活かす方法をお伝えします。
お問い合わせは無料ですので、「今こそ家庭用蓄電池をお得に導入したい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
家庭用蓄電池の地方自治体の補助金は?
家庭用蓄電池関連の補助金がある地方自治体についてまとめました。
お住まいの地方自治体が補助金を実施しているのか、確認していきましょう。
北海道
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
山梨県
長野県
新潟県
富山県
石川県
福井県
岐阜県
静岡県
愛知県
三重県
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
市町村 補助金詳細リンク 長門市 長門市HP
住宅用省エネ設備設置費補助について防府市 防府市HP
令和6年度防府市エコライフ住宅推進事業周南市 周南市HP
戸建住宅ZEH普及促進補助金宇部市 宇部市HP
再生可能エネルギー設備導入支援補助金
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
福岡県
佐賀県
市町村 補助金詳細リンク 鹿島市 鹿島市HP
太陽光発電設備設置事業費補助金佐賀市 佐賀市HP
令和6年度佐賀市ゼロカーボン推進事業費補助金(住宅用太陽光発電設備・住宅用蓄電池)大町町 大町町HP
大町町エコスタイルサポート事業を実施します
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
市町村 補助金詳細リンク 串間市 串間市HP
令和6年度 自家消費型新エネルギー導入促進事業
鹿児島県
沖縄県
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