電気代はどのくらい値上がりしているのでしょうか?
今回は、過去数年間の電気料金の変化とその要因を分析し、今後の予測と高騰対策を全て解説します。
電気代は、原油価格や為替レート、需要と供給のバランスなどに影響されます。
特に、原発事故後の原子力発電所の停止や再生可能エネルギーの導入拡大などは、電気料金に大きな影響を与えています。
電気代はなぜ上がっている?2つの理由
電気代は、以前に比べて高騰しています。電気代はなぜ上がっているのでしょうか。
この記事では、電気代の高騰に影響を与えている2つの理由を解説します。電気代が上がっている理由は、主に次の2つが挙げられます。
・円安による高騰
・原油価格による高騰
円安による高騰
日本の電気は、原子力発電所や火力発電所などで発電されていますが、その燃料の多くは海外から輸入しています。
例えば、火力発電所では石炭や天然ガスを使用していますが、これらはドル建てで取引されています。
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したがって、円安になれば燃料費が高くなり、それが電気代に反映されているのが現状です。
近年、日本は貿易摩擦やコロナ禍などの影響で円安傾向にあります。円安が続けば、電気代も高止まりする可能性があります。
原油価格による高騰
原油価格も電気代に大きく影響します。
原油価格は世界的な需要と供給のバランスや地政学的な要因などによって変動しますが、近年は上昇傾向です。原油価格の高騰は、火力発電所の燃料費だけでなく、送配電設備や太陽光パネルなどの製造コストにも影響します。
そのため、原油価格が高止まりすれば電気代も上昇する可能性があります。
電気代の推移と今後の予測
電気代は近年、原油価格や供給需給の影響を受けて高騰しています。
最近では値上げ幅だけを見るとは少し落ち着いてきましたが、まだまだ電気代が高いことに変わりありません。
電気代の高さに頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
また、2023年6月1日の電力値上げを機に、全国の大手電力会社による値上げが加速しています。今後も更に値上げが続くと考えられています。
電気代高騰の推移
電気代は、2021年2月に19.43円/kWhまで下がりましたが、それ以降はしばらく値上げが続き、2023年1月には31.25円/kWhという推移になっています。
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過去2年間を比べると、電気代は平均して1.6倍も上がっています。
2023年に入ってからは燃料費の価格高騰がやや落ち着いたため電気代もやや減少しましたが、それでも数年前と比べるとまだまだ高い状況です。
電気代の今後の予測
2022年に発生したロシアによるウクライナ侵攻の影響は、現在でも続いています。
ロシアは、化石燃料の産出国として世界的にもトップクラスのシェア率を誇っており、日本にとっても重要な資源です。
ただ、ロシアに輸出を制限する動きがあるため、世界的な燃料のひっ迫状態が続いています。日本でも、価格高騰や高騰状態が今後も継続すると考えられています。
電気代高騰を対策する5つの方法
ここでは、電気代高騰を対策する5つの方法を紹介します。
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・省エネ設備の使用
・洗濯機をまとめて回す
・パソコンやテレビの電源をこまめに切る
・家電を買い替える
・冷蔵庫の開閉を減らす
省エネ設備の使用
電気代を節約するためには、省エネ設備の使用が効果的です。
省エネ設備とは、電力消費量が少ない家電や照明などのことで、エネルギー効率の良い製品を選ぶことで電気代を抑えることができます。
例えば、冷蔵庫やエアコンなどの大型家電はエネルギー消費量が多いので、定期的に掃除したり節電モードを利用したりすることで省エネに貢献できます。
また、照明はLED電球や蛍光灯などの省エネタイプに交換することで、消費電力を約80%削減できます。省エネ設備の使用は、環境にも優しいので一石二鳥です。
洗濯機をまとめて回す
洗濯機をまとめて回すことも電気代の節約に有効です。
洗濯機は、一度に洗える量に比べて消費電力が多いので、少量の洗濯物を何度も回すよりも一度にたくさんの洗濯物を回す方が効率的です。
また、洗濯機の温水洗浄や乾燥機能は電気代が高くつくので、必要な場合以外は避けるようにしましょう。
さらに、洗濯物を干す際は、日当たりや風通しの良い場所に干すことで、自然乾燥を促進しアイロンやドライヤーなどの電気製品の使用を減らすことができます。
洗濯機をまとめて回すことは、時間や手間も節約できるのでおすすめです。
パソコンやテレビの電源をこまめに切る
電気代を節約するためには、パソコンやテレビなどの家電製品の電源をこまめに切ることが重要です。
スタンバイモードにしていると、消費電力は少なくなりますがそれでも無駄な電気が流れています。一日に数分〜数時間しか使わない家電は、使わないときは必ずコンセントから抜くようにしましょう。
また、使っているときも、画面の明るさや音量を適切に調整することで、消費電力を抑えることができます。
家電を買い替える
古い家電は、新しい家電に比べて効率が悪く電気代が高くなりがちです。特に冷蔵庫やエアコンなどの大型家電は、長時間稼働するために消費電力が大きく影響します。
家電を買い替えるときは、省エネ性能の高い製品を選ぶようにしましょう。
エネルギー消費効率(EER)や年間消費電力量(APF)などの表示をチェックすることで、同じサイズや機能の製品でも、より省エネなものを探すことができます。
冷蔵庫の開閉を減らす
冷蔵庫は、開けるたびに冷気が逃げて再び冷やすために電気を使います。
冷蔵庫の開閉は必要最低限にしましょう。また、食材や飲み物の整理をして、探す時間を短くすることも効果的です。
冷凍食品は解凍する前に冷蔵庫に移すことで、冷蔵庫内の温度を下げることができます。
電気代の推移のまとめ
今回は、電気代の推移を見ることで電気代の今後の予測と高騰対策を解説しました。
電気代は、「電力自由化」「円安による高騰」「原油価格による高騰」の3つの理由により、ここ数年でかなり値上がりしています。
少しでも電気代を抑えるためにも、省エネ機能のついた家電を選んだり、小まめなスイッチオフ、コンセントから抜くことを心がけるようにしましょう。